小太郎さんのいる日々

スキッパーキの小太郎さんと自堕落飼い主のどうということもない日々の記憶

スキッパーキのこと

マイナーな犬種だからあまり紹介されることがないのか、紹介されることが少ないからメジャーにならないのか、その辺の因果関係がどうなっているのか分からないが、ひとつ確かに言えるのはスキッパーキがメディアやネットであまり扱われることのない犬種であり、そのせいか、今ひとつその出自や犬種としての性質が情報から伝わってこないという印象が強い。

犬種の説明ひとつ取ってみても、サイトや資料によってまちまちな部分が多く、色々見て回ってもはっきりとした事が今ひとつ掴めない。『Schipperke』という犬種名からして、調べていくと通説とされた「小さな船長という意味」は誤解であるらしいのだが、多くの犬紹介系のサイトではいまだその説がまかり通っている。害獣駆除に使役されてたとか牧畜犬だったとか、カテゴライズもはっきりとしない。昔洋書店で買った図鑑を兼ねた犬の写真集を見ても、他の犬種のほとんどは見開き2ページもしくはそれ以上を使っての紹介なのに、スキッパーキは1ページのみの扱い。マイナー犬種としての扱いは海外でも似たようなものらしい。

1年8ヶ月の間、小太郎さんと一緒に暮らしてみて思うのは(それが種全体に共通する性質なのか、それとも小太郎さんの個性なのか分からないが)、スキッパーキの性格は「子ども」の一言に尽きるということ。「子どもっぽい」ではなく、文字通りの「子ども」だ。

とにかくやんちゃで甘えん坊、そしてビビり。小さな身体に目一杯思いや気持ちが詰め込まれてて、はしっこく動き回る度にそれらがポロポロとこぼれ出る。そんな犬。『修学旅行の夜の小学生状態』と指摘した人がいたけど、言い得て妙で、正面から向かい合うと凄く疲れるけど、貰えるものも大きい。訓練すればアジリティなんかもこなすとか(今のところやるつもりはないけど)、犬を飼うことの面白みや喜びの多くを天性の資質として兼ね備えている犬種と言えるのではないだろうか。


{ただ、犬と一緒にまったりと過ごしたい……という向きには合っていないと思うけど)